京大水泳部練習日記(2022/3~)

引退日記 陳奐綺 ― 村人きーちゃんのものかたり

遠い昔に、ある村人が勇者をなりたくて、自分の地元から出て旅に出た。
 


 

中学校のとき、掃除のときに毎回椅子を机から下ろす際に男子に頼む女の子がいた。男女の身体能力は元々違ってて、別にそれでも何の間違いもないけど、私はそういう女の子になりたくないと強く思った。
 
高校卒業してせっかく地元の国から出て、これからは1人で生きていけるように何とかしないとと思って、自分の弱みを分析した結果、身体能力が足りないと判明した。(昔の私は精神が強靭であると自称したが、それも間違っているといま判明したが、、まぁ一旦おいといて)
 
強くて一人前の女の子になるためには体を強くしたいが、その手段として部活で頑張って体を強くしようと考えていた。


 
何部にしようかな、
馬が好きだから馬術部の新歓に行った、でもそれは馬が走っているし、私はあんまり運動してないかな(間違ったらすみません)という理由で選択肢から外した。
 
中世の騎士小説が好きだったから、弓矢かっこういい!の理由で、アーチェリーと弓道も考えていた。アーチェリーは初期装備が結構な値段をするから諦めて、弓道は単純に雰囲気があまり好きじゃなかった。
 
やはり水泳か、でも朝練週6でやるの??キツくない?!
子供から水泳やったし、馴染みのあるスポーツではあるから再開してもいいんじゃない→理由①
 
お姉ちゃんは大学で水泳部やってるから楽しそうだし、実は私日本に来る前にはもう大学では水泳をやるぞーって心の中に決めてたし、今さらきつそうだからやめるのが気に食えなかった→理由②
 
水泳部の雰囲気めっちゃよかった、初めて中書島の新歓練に行った時に、なつきさんに名前なに〜って聞かれて、下手くそ日本語で小さい声で、「あ、きーで大丈夫」って答えた時に、「じゃきーちゃんだ!!」ってすごく歓迎してくれた。その時にここだったらいけそう、耐えれそう、なじめそう、と思って、入部を心の中に決めました。→理由③
 


でも、その時、日本語はまだまだだし、何も聞き取れていないこともあった。
Zoom新歓で、指名された人がある単語を読んで、その単語について絵を描き、そしてみんながその単語を当てようというゲームをしたが、私はそのとき、みんなが言っている単語の意味すらわからなかった。私に当てたらどうしよう、ごめんわからないですって返事する?いやでも気まずい、お願いだから私をスキップしてーーって心の中に叫んでた。
 
でも無事に入部した、水泳の知識も全くない、一応四泳法は泳げる、でも毎回メニュー説明の時にメニュー係がなにを言っているのがさっぱりわからなかった(日本語検定には、きれいな雑音のない音声しか流されないので、やはり現実ではそんな都合のいいことは決して発生しない)。
今さらですが、いろんな方に迷惑をかけして本当にすみませんでした
 


 
一回生のときに、カオスの中に過ごしたから、あまり記憶がない。毎回試合のときに、ごめん私が遅いせいでみんなを待たせていることしか覚えていない、あとゴーグル外さないように毎回願っていた。
最初に入部したとき、実は試合が好きじゃなかった。一発の平泳ぎのレースで、ドルフィンキックを何回もうって失格した。
練習は楽しかったけど、試合に出るのはすごくプレッシャーを感じていた。
 
 
二回生の時、その時四回生のひなこさんと練習の仲間になって、よく隣のレーンで泳いで、お互い励まし合っていた。本当に楽しかった。チームって、仲間ってそういうものなんだ、って水泳の楽しさがわかった。
 
 
三回生になって、色々落ち着いたし、体力もある程度メニューに追いつけるようになったから、平泳ぎの知識や、体重移動の仕方をたくさん吸収してタイムに反映できた。ブレ面のみんなは本当に優しくて、私にいろいろアドバイスをくれた。そのおかげで、試行錯誤の時間を短縮でき、ベストをたくさん出して達成感に溢れている幸せな一年でした。
 
 
四回生になって、壁にぶつかった。最上回なのに、一番頼れる人のはずなのに、なぜか意欲が全く湧かなかった。体もメンタルも何回も壊した。特に理由も何もないのに、なぜこうなったの、昔の私はそんなに弱くないはずだった、自分ばかりを責めていた。
その時に水泳部のみんなが救ってくれた。たまに人に頼ってもいいんだよって、ダメな私を優しく接してくれた。
 
関カレのいちブレの前、招集所にあずが私に「きーちゃん、楽しんで!」って笑顔で言ってくれた。その時にやっとわかった、水泳は楽しむもんや、しんどい時にタイムのことを考えるのをやめとこう。まずは楽しむや。
 
 
水泳競技の人生は短かったが、この三年半の間に、勉強になったことがたくさんあった。
本当に水泳部に入ってよかった。頑張ってよかった。
 
 


 
村人きーちゃんは結局、勇者になれなかった。
けど、コンフォートゾーンから出て、旅の途中に自分への理解を一層深まった。
 
 




 
みんなへのメッセージ
京泳会の方々へ:
いつもの御応援、御支援ありがとうございます。
京大水泳部にいる短い時間だったですが、皆様のおかげで水泳に専念して努力することができました。
 
先輩の方々へ:
未熟な私を受け入れてくださって、ありがとうございました。みなさんのおかげで、水泳についていろいろ勉強になったし、諦めずに最後まで続けることができました。これからもよろしくお願いします!
 
同期のみんなへ:
いつも私のつまらない話を聞いてくれて本当にありがとう。毎回発言する時に、みんなが優しくて待ってくれて本当に助かった。みんなのおかげで若者言葉をたくさん学びました。
幹部のみんなも、水泳部を運営し、最高なチームを作ってくださってありがとうございました。
 
後輩のみんなへ:
短い時間だったけど、かわいいみんなと仲良くなって本当にうれしい〜
先輩なのに、いつも支えてくれてありがとう。
これからも頑張ってね!ずっと応援してます!また試合見に行きます!
 
 



水泳から学んだこと
・段階ごとに目標を分けること
環境が変わっていくたびに、自分の状況に応じで小さな目標を設定していくことが大事です。うまく目標設定ができなかったら、どんどん目標から離れてしんどくなるだけ。各段階に自分の能力範囲内の目標から設定して達成していきましょう。
 
・何もかもまず「楽しむ」こと
しんどい時は必ず来るから、その時どう対処するかは人と差をつけるチャンス。困難に遭ったら、落ち込んでいく人はその場で負けた。しかし、無理やりテンションを上げることもできないので、まずは今の状況で「楽しんでみる」ことは大事だと思う。「柳暗花明又一村」(行き詰まりに見えても、思わぬ展開で状況が好転すること)みたいに、困難の後は必ず希望が見えてくる。
人生は必ず外からの影響を受けて、元々のゼロの座標からズレる。マイナスに移動したとしても、プラスに進んだとしても、新たな成長のきっかけになると思う。だから焦らずに着実に進んでいこう、コツコツ頑張ったら絶対明るく未来に迎えると私は信じている。
 
あと、早起きもキツキツ練習も楽しめるようになったら、人生にはもう難しいことはないやろね笑
 
 


以上は、村人きーちゃんのものかたりでした。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
 
 




京大水泳部大好きです!!
お世話になりました!ありがとうございました!!
 
 


京都大学体育会水泳部 女子選手 陳奐綺


2021-2022 全進
2022-2023 青炎
2023-2024 総乱舞
2024-2025 STARDOM

コメント

1. 今ならブレのリカバリーで魔王くらいイチコロだ!

お疲れ様でした。試合でブレ面ベスト率0%の危機!をなん度もキーさんの魂2ベストで救われました。キーさんの前で爆発して勇者の手下になりたかったですが、できなかったのが悔しいです。今までありがとうございました。

2. 今ならブレのリカバリーで魔王くらいイチコロだ!

お疲れ様でした。試合でブレ面ベスト率0%の危機!をなん度もキーさんの魂2ベストで救われました。キーさんの前で爆発して勇者の手下になりたかったですが、できなかったのが悔しいです。今までありがとうございました。

プロフィール

HN:
京大水泳部
性別:
非公開

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